イントラストの銘柄紹介

こんにちは、はーいーです。本日の個別株の銘柄紹介はイントラスト(7191)です。

イントラストは以前にご紹介しています。その後、2022年3月の決算発表がありましたので、改めてご紹介いたします。

以前の銘柄紹介はこちら

イントラストの概要

社名の由来

「entrsut」には、責任・任務を信頼して任せる、金銭等を預ける等の意味があります。総合保証サービス会社として、あらゆる分野で全面的な信頼を得て業務をお預かりする。満足いただけるサービスを提供できる企業を目指すため、この社名になったとのことです。

沿革

2006年にフィンテックグローバルの子会社として設立されました。なお、2010年にプレステージ・インターナショナルの連結子会社になり、現在も同様です。

設立時には不動産賃貸管理業界の連帯保証人の代替制度の構築を目指しました。家賃債務保証商品の販売開始したのは2007年です。これは大和リビング株式会社との業務提携が機になっています。大和リビング株式会社は、現在でも売上の25-30%を締めています。

介護費用保証商品は2014年、医療費用保証商品は2015年、養育費用保証商品は2018年販売開始です。各地に営業所を開設し始めたのは2011年です。

2016年に上場、翌2017年には東証一部へ市場変更しました。現在はプライム市場です。

事業内容

大きく、保証事業とソリューション事業の二つを展開しています。

①保証事業では、家賃債務保証、介護費用保証、医療費用保証及び養育費保証を行っています。メインは家賃債務保証で保証事業全体の9割ほどです。

家賃債務保証は、賃貸契約等の締結時に、連帯保証人になります。これにより、貸主は滞納リスクを負うことなく、また借主は連帯保証人を探す必要がなくなります。保証料は保証期間に応じて収益計上されます。家賃の滞納が発生した場合、代位弁済型であれば代位弁済を行います。その後、その求償債権を取得して、代位弁済金額の回収を図ります。

なお、保証サービスはパッケージではありません。不動産管理会社ごとに保証商品をカスタマイズしています。それにより、地域の風土や慣習、不動産管理会社の方針などに個別的に応じていくことが可能になります。

②ソリューションサービスには、C&O、Doc-on、保険デスクの3つのサービスがあります。メインはC&Oで、ソリューションサービスの9割ほどを占めています。

C&Oサービスはコンサル&オペレーションの略です。保証サービスに関連する、入居申込受付、審査、未入金案内、債権管理支援といった業務です。不動産管理会社から受託しており、保証サービスにおける各業務のノウハウを活用しています。

イントラストの業績

業績推移

イントラストの業績推移

直近7年間の売上高と経常利益の推移です。

売上高、経常利益ともにきれいに右肩上がりです。この間の平均成長率は売上高10.9%、経常利益13.9%になります。2022年3月期は前期比で売上高17.6%増と大きく伸びている一方、経常利益は2.3%増にとどまります。経常利益が伸びなかった要因として、貸倒・保証履行が増えたこと、人件費、業務委託費が増えたほか、基幹システム、センター開設費用が発生したことがある様です。

2022年3月期の経常利益率は23.9%と、費用が多く出ていても、非常に高い水準です。

四半期ごとの推移

イントラストの四半期ごとの推移

直近3年間の四半期ごとの推移です。四半期ごとに見ますと、多少増減はありますが、概ね右肩上がりです。2022年3月期第4四半期は、前年同期比で売上高18.5%増、経常利益1.9%増となっています。前四半期比では売上高9.6%増、経常利益13.7%増です。

2023年3月期の業績予想

2023年3月期の業績予想を追加した業績推移

上記業績推移に、2023年3月期の業績予想を追加してみました。2023年3月期は、売上高25.4%増、経常利益23.0%増と非常に大きく伸びる予想になっています。売上高の内訳で見ると、家賃債務保証を特に伸ばす計画になっています。ストックの積み上げ及び月次更新型契約増により、更新保証料が大幅に増える見込みです。経常利益も2022年3月期に発生したセンター開設費のような一過性の費用がなくなるため、大幅な増益予想です。

中期経営計画

中期経営計画

昨年5月の決算発表に合わせて2024年3月期までの中期経営計画が発表されています。2022年3月期は実績に置き換え、2023年3月期は業績予想の数値です。その上で、2024年3月期の計画値を表示しました。2024年3月期は前期比で、売上高29.0%増、経常利益37.9%増と非常に大きな伸びが必要です。なお中期経営計画では経常利益ではなく営業利益の計画です。2023年3月期の営業利益と経常利益が同額の予想であるため、簡便的に営業利益を表示しています。

中期経営計画に対する進捗率としては、家賃債務保証は想定超ということです。ただ、医療費用保証が届いておらず、契約の積み増しが課題の様です。

PER

現在の株価からしますと、PERは14倍ほどです(2022年6月30日現在)。

株主還元

配当情報

2023年3月期は一株当たり13円の配当予想です。前期が12円でしたので1円の増配予想になります。なお、前々期が11円でしたので、増配が続いております。現在の株価からしますと、配当利回りは2.3%ほどです(2022年6月30日現在)。

株式分割

2018年3月に普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っています。

優待情報

株主優待はクオカードです。1年以上保有している場合に限られますが、100株以上で500円、300株以上で1,000円分のクオカードがもらえます。100株を1年以上保有している場合の優待利回りは1.8%ほどです(2022年6月30日現在)。

配当と優待を合わせた合計の利回りは、100株を1年以上保有している場合で4.0%ほどです(2022年6月30日現在)。

関連銘柄

5月にご紹介した銘柄になりますが、ジェイリースも家賃債務保証と医療費保証を行っています。イントラストとの比較でご参照ください。

ジェイリースの銘柄紹介はこちら

はーいーによるイントラストの銘柄紹介は如何でしたでしょうか。イントラストの銘柄分析や株式投資の参考にして頂ければと思います。

本投稿はあくまでイントラストの銘柄紹介を目的としており、イントラストへの株式投資の勧誘を目的とするものではありません。株式の売買につきましては、ご自身の判断、自己責任にて行なっていただきたく、お願い致します。

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