物語コーポレーションの銘柄紹介

こんにちは、はーいーです。本日の個別株の銘柄紹介は物語コーポレーション(3097)です。

物語コーポレーションは以前もご紹介したことがあります。

過去の物語コーポレーションの銘柄紹介はこちら

物語コーポレーションの概要

経営理念

物語コーポレーションは経営理念として「Smile & Sexy」を掲げています。「Smile」はその通り、笑顔や元気とされ、「Sexy」は自分物語を作ろう、個性を豊かに表現しようという意味です。自分らしく生き、自己実現して自分物語を作る人たちが集まる会社であれば、素敵な会社物語が生まれてくる、という理念です。

沿革

創業は古く、1949年に愛知県でおでん割烹『酒房源治』をオープンしたのが始まりです。現在の主力である焼き肉店の最初は『焼肉一番カルビ』で、1995年オープンです。ラーメン部門主力の『丸源ラーメン』は2001年オープンです。焼肉部門の『焼肉キング』がオープンしたのは2007年でした。
その後順調に店舗展開を進め、2016年には47都道府県すべてに出店、2019年には500店舗を超えました。
2008年にジャスダックに上場、2011年には東証一部に指定替えしています。現在はプライム市場です。

事業内容

直営とフランチャイズで外食事業を営んでいます。
2022年12月末現在12ブランドを運営しています。その中から中心となる3ブランドは、焼き肉キング、丸源ラーメン、ゆず庵です。

焼肉キング

テーブルオーダー形式の焼肉食べ放題店です。商品はスタッフがテーブルまで運んでくれ、郊外大型店中心で、家族連れが多いお店です。

丸源ラーメン

看板商品はこだわりの熟成醤油を使用した「肉そば」。大型店で駐車場もあるため、家族連れも多いようです。

ゆず庵

寿司としゃぶしゃぶの食べ放題店です。高品質なしゃぶしゃぶと寿司を和コンセプトの店内で、日常からお祝いまで利用できるお店です。

物語コーポレーションの業績

業績推移

物語コーポレーションの業績推移

直近8年の売上高と経常利益の業績推移です。2020年6月期に減収減益になっていますが、それ以外は順調に右肩上がりで伸びています。2020年6月期の減収減益要因は、ご承知の通りコロナの影響です。
この間の平均成長率は売上高11.9%、経常利益14.4%です。2022年6月期については前期比で売上高14.5%増、経常利益44.6%増となっています。

四半期ごとの売上高と経常利益の推移

物語コーポレーションの四半期ごとの売上高と経常利益の推移

直近3年間の四半期ごとの業績推移です。2020年6月期第3四半期(1-3月)の終わりからコロナの影響が出始めました。2020年6月期第4四半期では緊急事態宣言があったため、売上高が前四半期の半分、大幅な経常赤字になっています。その後も、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置により、業績に波があります。

ただ、その中では比較的落ち着いていた2021年6月期第2四半期と2022年6月期第2四半期をそれぞれ前年同期比で見てみます。2021年6月期第2四半期は前年同期比で売上高13.7%増、経常利益124.1%増、また2022年6月期第2四半期は前年同期比で売上高11.0%増、経常利益41.4%増と大きく伸びています。2021年6月期第2四半期はコロナ前と比べての増収増益です。またいずれの期間もそれぞれの第1四半期と比べても増収増益となっています。

直近の2023年6月期第1四半期は前年同期比で売上高13.6%増、経常利益31.8%増と大きく伸びています。

ただ、経常利益には新型コロナ感染症関連助成金収入などが含まれていますので、助成金などを除いた営業利益でも確認したいと思います。

四半期ごとの売上高と営業利益の推移

物語コーポレーションの四半期ごとの売上高と営業利益の推移

経常利益での赤字は2四半期ですが、営業利益では3四半期に増えます。2022年6月期第1四半期が営業赤字になっています。一方直近の2023年6月期第1四半期は助成金の入金がありませんでしたが、営業利益が大きく出ています。最初の緊急事態宣言前の2020年6月第3四半期並みの営業利益になっています。営業利益率こそ当時に届きませんが、回復してきたのが見て取れます

ブランドごとの店舗数の推移

ブランドごとの店舗数の推移

直近8年間の国内のブランドごとの店舗数推移です。海外もありますが、現在20店舗程度なので、省略しています。主要なブランド3店を直営・フランチャイズの合計数で表示しています。毎年40店舗程度を出店続けています。注目すべきは、2021年6月期のコロナ禍であっても、出店のスピードに変化がない点です。

2023年6月期第1四半期末においては、613店(国内のみ)になっています。2023年6月期末においては655店(国内のみ)まで増やす計画です。

直営店とFCの店舗数の推移

直営・FCの店舗数の推移

直近8年間の直営店とFCの店舗数の推移です。この間、直営店に力点を置いて伸ばしてきているのがわかります。8年間でFCは47.5%増えましたが、直営店は121.4%増えています

2023年6月期の業績予想

物語コーポレーションの2023年6月期の業績予想を追加した業績推移

上記業績推移に2023年6月期の業績予想を追加してみました。2023年6月期は、2022年6月期に比べ、売上高19.6%増、経常利益1.3%増の計画になっています。経常利益が微増なのは、新型コロナ感染症関連助成金収入を見込んでいないためです。2022年6月期には助成金収入が約31億円計上されていました。助成金がなかったとすると2倍以上に伸びることになります。

第1四半期での進捗率は売上高25.0%、経常利益29.7%と順調です。

中期経営計画

中期経営計画

2022年6月期の決算発表に合わせて、2025年6月期を最終年度とする中期経営計画が発表されました。これによると、2025年6月期は2022年6月期に比べて売上高43%増、経常利益33%増の計画になっています。この間の平均成長率は売上高が12.7%、経常利益は10.0%になります。
この計画実現に向けて、既存ブランドの事業拡大に加え、新事業・新業態もチャレンジするということです。

PER

現在の株価(2023年1月20日終値)からすると、PERは21倍ほどです。

株主還元

株式分割

2021年3月に1株につき2株の割合で株式分割を行っています。

配当情報

2023年6月期は1株当たり中間35円、期末35円の配当予想です。2022年6月期は1株当たり中間30円、期末35円の配当でした。そのため、5円の増配になります。現在の株価(2023年1月20日終値)からすると、年間の配当利回りは1.1%ほどです。

優待情報

6月末と12月末に100株以上保有している株主に対して、3,500円相当の「株主様ご優待お食事券」が贈呈されます。年間にすると7,000円相当になります。このお食事券は、上記焼き肉キング、丸源ラーメン、ゆず庵をはじめ、全12ブランドの全店で使用することができます。現在の株価(2023年1月20日終値)からすると、年間の配当利回りは1.1%ほどです。

配当と株主優待を合わせた年間の利回りは、2.1%程になります。

関連銘柄

同じ飲食店関連では、過去にギフトの銘柄紹介を行っています。ギフトは横浜家系ラーメン店ですが、飲食店関連として、ご参照ください。

過去のギフトの銘柄紹介はこちら

はーいーによる物語コーポレーションの銘柄紹介は如何でしたでしょうか。物語コーポレーションの銘柄分析や株式投資の参考にして頂ければと思います。

本投稿はあくまで物語コーポレーションの銘柄紹介を目的としており、物語コーポレーションへの株式投資の勧誘を目的とするものではありません。株式の売買につきましては、ご自身の判断、自己責任にて行なっていただきたく、お願い致します。

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