こんにちは、はーいーです。本日は、ファブリカコミュニケーションズ(4193)とアクリート(4395)及びAI CROSS(4476)を比較してみたいと思います。
いずれの企業もSMS配信サービスを提供しています。SMSとは、ショートメッセージサービスの略です。携帯電話の電話番号を用いてメッセージのやり取りができます。
3社とも以前ご紹介していますので、以前の銘柄紹介もご参照ください。
ファブリカコミュニケーションズの以前の銘柄紹介はこちら
アクリートの以前の銘柄紹介はこちら
AI CROSSの以前の銘柄紹介はこちら
ファブリカ、アクリートとAI CROSSの事業概要
ファブリカの事業概要
以下の4つの事業を行っています。
①SMSソリューショングループ
法人向けのSMS送信サービスです。
②U-CARソリューショングループ
中古車販売業務支援クラウドサービス「symphony」を自動車販売店に提供しています。
③インターネットサービスグループ
U-CARソリューションやSMSソリューションのWEB集客支援を行っています。
④オートサービスグループ
BP・レンタカー事業とメンテナンス事業を行っています。
アクリートの事業内容
以下の2つの事業を行っています。
①SMS配信サービス
「SMSコネクト」、「双方向SMSコネクト」、「IVR(音声自動応答)」や「SMPP国際ゲートウェイ」を提供しています。
②メール配信サービス
「学校安心メール」や「自治体安心メール」等を展開しています。
AI CROSSの事業内容
以下の3つの事業を行っています。
①メッセージングサービス
SMSの配信を行うための配信プラットフォームサービスです。
②ビジネスチャットサービス
企業におけるビジネス上のコミュニケーションを行うためのサービスです。
③HR関連サービス
メッセージデータ等から分析し、離職率低下のためのサービスを展開しています。
ファブリカ、アクリートとAI CROSSの業績比較
売上高推移の比較
直近5年間の売上高の推移です。ファブリカは3月決算、アクリートとAI CROSSは12月決算です。ここでは簡便的にファブリカの2022年3月期を2021年としています。
3社とも順調に売上高を伸ばしています。この間の売上高の平均成長率は、ファブリカ30.4%、アクリート31.4%、AI CROSS43.3%でした。いずれの企業も30%超という高成長です。その中でもAI CROSSは40%超と群を抜いています。
特筆すべきは、2020年からコロナ禍が始まったという点です。SMS配信サービスという性質のためか、緊急事態宣言等の影響を受けることなく、伸び続けています。
直近期では、前期比でファブリカ21.4%増、アクリート63.7%増、AI CROSS26.9%増でした。ここではアクリートが60%超と群を抜いています。SMS配信サービス市場は急成長していますが、それを上回る好調だったということです。
売上高の規模でみますと、ファブリカが他2社の2~3倍の規模です。2017年にはアクリートがAI CROSSを売上規模で上回っていました。その後2019年にAI CROSSに逆転されますが、2021年には再度アクリートがAI CROSSを追い抜きました。
経常利益の推移の比較
直近5年間の経常利益の推移です。
3社とも順調に経常利益も伸ばしています。この間の経常利益の平均成長率は、ファブリカ117.4%、アクリート28.1%、AI CROSS299.2%でした。いずれの企業も高成長です。2017年の経常利益が少なかったこともありますが、ファブリカとAI CROSSは100%超、300%近い成長をしています。
直近期では、前期比でファブリカ42.7%増、アクリート33.6%増、AI CROSS33.7%増でした。ここではファブリカが40%超と群を抜いています。SMS送信サービスの好調が大きく引っ張っています。
経常利益の規模では、直近期ではファブリカが他2社を2倍以上引き離しています。ただ、2017年ではアクリートが一番大きく、2019年にファブリカが逆転しました。
四半期ごとの売上高推移の比較
直近1年半分の売上高の四半期推移です。
ここでも、いずれの企業もおおむね順調に売上高を伸ばしています。その中でもアクリートの伸びは際立っています。直近の四半期ではファブリカの売上高に肉薄しています。
2022年7~9月の前年同期比では、ファブリカ38.9%増、アクリート161.8%増、AI CROSS71.6%増でした。いずれの企業も高成長ですが、上記の通りアクリートの160%超の伸びは群を抜いています。
四半期ごとの経常利益推移の比較
直近1年半分の経常利益の四半期推移です。初めて波が見えてきました。
ファブリカは6月まで横ばいでしたが、9月に大きく伸びました。アクリートは上下ありますが、伸びています。AI CROSSは横ばい状態で利益が伸びていません。
2022年7~9月の前年同期比では、ファブリカ174.5%増、アクリート350.0%増、AI CROSS79.1%増でした。この期間では3社とも素晴らしい伸びになっています。
売上高予測の比較
上記売上高推移の比較に2022年の売上高の予想を追加してみました。
前期比でファブリカ23.8%増、アクリート116.1%増、AI CROSS23.9%増の予想です。いずれの企業も順調と思いますが、ここでもアクリートの伸びが110%超と際立っています。四半期の推移でも見た通り、アクリートの売上高がファブリカに肉薄しています。
経常利益予測の比較
上記経常利益推移の比較に2022年の経常利益の予想を追加してみました。
前期比でファブリカ29.9%増、アクリート165.5%増、AI CROSS2.4%増の予想です。明暗が分かれる予想になっています。ファブリカは堅調で30%程度の増加を見込んでします。アクリートは売上の伸びに比例して、経常利益も160%超の成長ということで、群を抜きました。一方、AI CROSSは微増にとどまる予想です。積極投資や開発推進のために増益分を活用するためということです。
アクリートとAI CROSSはまもなく2022年決算が発表されます。2022年の実績もさることながら、2023年の業績予想にも注目したいところです。
PERの比較
現在の株価(2023年2月6日終値)からすると、PERはファブリカ約23倍、アクリート約21倍、AI CROSS約29倍となっています。
株主還元の比較
配当情報
ファブリカ
2023年3月期は1株当たり34円(内5円が記念配当)の配当予想です。2022年3月期は1株当たり25円の配当でしたので、9円の増配(記念配当を除いても4円の増配)です。現在(2023年2月6日)の株価からすると、 配当利回りは1.0%程です。
アクリート
2022年12月期は一株当たり10円の配当予想です。2020年12月期は10円、2021年12月期も10円でしたので、安定的に配当されています。配当利回りは0.4%ほどになります(2023年2月6日現在)。
AI CROSS
2022年12月期の配当予想はありませんでした(2023年2月6日現在)。なお前期以前も配当実績はありません。
株主優待
3社とも優待情報はありませんでした(2023年2月6日現在)。
はーいーによるファブリカ、アクリートとAI CROSSの銘柄比較は如何でしたでしょうか。ファブリカ、アクリートとAI CROSSの銘柄分析や株式投資の参考にして頂ければと思います。
本投稿はあくまでファブリカ、アクリートとAI CROSSの銘柄比較を目的としており、ファブリカ、アクリートとAI CROSSへの株式投資の勧誘を目的とするものではありません。株式の売買につきましては、ご自身の判断、自己責任にて行なっていただきたく、お願い致します。
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