デコルテの銘柄紹介

こんにちは、はーいーです。本日の個別株の銘柄紹介はデコルテ・ホールディングス（7372）です。

デコルテ・ホールディングスの概要
デコルテ・ホールディングスの業績
PER
株主還元

デコルテ・ホールディングスの概要

グループのテーマ

「Happiness（幸福）・Beauty（美）・Wellness（健康）」

「こんなサービスあったらいいな」という考えを形にして店舗展開して行っています。

そのなかで、海外の「フォトウェディング」と出会い、日本に広めたいと考えられ、事業化しました。「撮影そのものの感動体験」と「思い出を写真に残す喜び」を提供し、撮影組数シェアNo.1になっています。

沿革

創業は2001年です。当初はエステティックサービスやリラクゼーションマッサージサービスを提供していました。これらの事業は2004年に営業譲渡しています。

フォトウェディングサービスをスタートしたのは2008年です。大阪と東京でサービスを開始し、2011年には福岡、名古屋、2015年に沖縄、2017年に北海道と全国に展開していきます。

2021年6月にマザーズに上場し、現在はグロース市場です。

事業内容

事業の中心はスタジオ事業です。フィットネスも行っていますが、売上に占める割合は2％程度と僅かです。

スタジオ事業の中核はフォトウェディングです。フォトウェディングは結婚式や披露宴とは別の日に結婚写真を撮影するサービスです。「別撮り」などと呼ばれています。結婚式等を行わずに結婚写真のみということもあります。

この「別撮り」をするカップルは年々増えているということです。「ゼクシィ」の調査では別撮りを行ったカップルの比率は2013年で55%のところ、2021年では71%まで上昇しているとのことでした。

フォトウェディングは大きく屋内の「スタジオ撮影」と屋外の「ロケーション撮影」分かれます。「スタジオ撮影」では、主力の大型店舗はターミナル駅から徒歩10分程度で130～150坪の広さを確保しています。接客から撮影まですべてのサービスを完結でき、半数以上の店舗では屋内和庭園を設置しています。「ロケーション撮影」は、四季の美しい風景や自然、公園や寺社等で行っています。

スタジオは全国で22店舗展開しています（アニバーサリーフォトや成人式の写真撮影を行う店舗を除くと18店舗です。2021年9月期末現在）。

デコルテ・ホールディングスの業績

業績推移

直近3期間の売上高と営業利益の推移です。

デコルテ・ホールディングスはIFRSを適用しています。2018年9月期までは日本基準であったこと、またそれ以前はホールディングス化前のため、有価証券報告書等での確認はできませんでした。

ただ、決算説明資料では2013年9月期からの業績推移が開示されています。それによると売上高、営業利益ともに概ね右肩上がりです。その中で2020年9月期が大きく減収・減益になっていますが、これはコロナによる緊急事態宣言が発令され、臨時休業があったためです。2021年9月期には、コロナ前とほぼ同水準に回復しています。

決算説明資料の業績推移から、この間の平均成長率は、売上高18.6%、営業利益22.2%となっています。

なお、貸借対照表になりますが、多額ののれんが計上されています。2021年9月期末で総資産に占める割合が実に50%にも及びます。回収可能額がのれんを大幅に上回っていることから、減損の可能性は低いとのことです。ただ、現在のIFRSではのれんは非償却ですが、IFRSでものれんを償却することが検討されています。もし、のれんを償却するということになれば、当社の損益に少なくない影響が出ると思われます。

四半期ごとの推移

直近2年弱の売上高と営業利益の四半期ごとの推移です。期間が短くて分かり難いですが、第1四半期（10～12月）が一番業績が良くなります。一方、第2四半期（1～3月）が業績が下がる傾向があります。

直近の2022年9月期第2四半期は、前年同期比で売上高10.3%増、営業利益525.7%増になっています。売上高も順調な伸びですが、営業利益が非常に大きく伸びています。これは、デコルテ浅草ビルの譲渡益が437百万円計上されているためです。それを除くと大きく減益になっています。第1四半期に引き続き増収減益になっていますが、これは前年抑えられていた広告宣伝費を通常通りに戻したことと、新規出店等のため人材投資を行ったことによるものということです。

2022年9月期の業績予想

上記業績推移に2022年9月期の業績予想を追加してみました。2022年9月期は前期比で売上高19.6%増、営業利益63.8増の予想です。営業利益が非常に大きく伸びているのは、上記デコルテ浅草ビルの譲渡益が437百万円含まれているためです。この譲渡益がない場合、営業利益は13.7%増になります。

中期経営計画

2024年9月期を最終年度とする中期経営計画が、前期決算発表に合わせて公表されました。2024年9月期は2021年9月期に比べて、売上高89.6%増、継続事業からの当期利益83.6%増の計画です。この間の平均成長率は売上高23.8%増、継続事業からの当期利益22.5%増になります。

この成長の源泉となるのが、新規出店です。2021年9月期において22店舗であったところを、2024年9月期には52店舗まで、合計30店舗増やす計画です。特徴的なのは、フォトウェディングは9店舗増の計画で、アニバーサリーフォトを展開するHAPISTAを20店舗増やすという点です。これは、フォトウェディング市場のリーディングカンパニーからライフフォトカンパニーへ成長することを目標としているためです。