こんにちは、はーいーです。本日の個別株の銘柄紹介はインパクトホールディングス(6067)です。
インパクトホールディングスの概要
経営理念
経営理念として「社会性ある事業の創造」を掲げています。社会性ある事業とは、従業員の幸せ(社会貢献の実感、自己成長、報酬)と世の中に役立つ仕事(顧客の期待を超える感動サービスの提供、社会に活力を与えること)をすることとしています。
事業としては流通業界の発展に寄与することとしています。
沿革
2004年にマーケティング支援目的としてインパクトホールディングスが設立されました。覆面調査や店舗巡回サービスが始まったのは2005年です。2012年にはマザーズに上場しました。博報堂DY、共同印刷、双日と資本提携しています。
事業内容
大きく3つ、「HRソリューション事業」、「IoTソリューション事業」、「MRソリューション事業」を行っています。
「HRソリューション事業」では、消費財メーカー向けに店頭へのルート営業代行業務や店頭での試飲試食販売員の派遣業務などの店頭業務を国内最大級の規模で実施しています。
「IoTソリューション事業」では、流通業向けに小型デジタルサイネージを提供しています。
「MRソリューション事業」では、小売業等向けに顧客満足度や従業員満足度向上のための覆面調査や、店頭オペレーション改善等のための研修プログラムを提供しています。
インパクトホールディングスの業績
業績推移
直近8年間の業績推移です。2015年から2017年にかけて売上高が減少していますが、その後は大きく伸びています。一方、経常利益は売上が伸びている2019年に赤字になり、2020年はかろうじて黒字、2021年に大きく伸びています。
経常利益が大きく減少した要因は、インドコンビニ事業への出資に伴う持分法投資損失です。2019年には826百万円、2020年には925百万円の損失を計上しています。これが無ければ、経常利益は売上に比例して右肩上がりで上昇していました。
2021年は前期比で売上高20.4%、経常利益は5,785.7%伸びています。
8年間の平均成長率は売上高が9.8%、経常利益が27.6%にも達しています。
なお、更に特別損益項目として、2019年にはインドコンビニ事業での貸付債権に対して1,121百万円という大きな貸倒引当金を計上したため、当期利益が1,581百万円という大幅な赤字でした。
インドの小売市場は9割が「キラナ」と呼ばれる家族経営の小規模店です。インドコンビニ事業の目的は、これまで行ってきたコーヒー豆販売事業をコンビニに転換させ、「キラナ」を近代化させるということでした。しかし、共同出資会社による出資金の使い込みが判明したこと、またコロナの影響で販売不振に陥り、コンビニへの転換を一旦保留にしています。
四半期ごとの業績推移
直近3年間の四半期ごとの業績推移です。これを見ると売上高は第1四半期は前第4四半期からさがるものの、その後第2四半期以降は毎四半期伸びていることが分かります。一方、経常利益は業績推移でご紹介したようにインドコンビニ事業の持分法損失が計上されるため、大きな波があります。そこで、経常利益ではなく営業利益の推移を見てみたいと思います。
営業利益で見ると、概ね売上高に比例していることが分かると思います。
HRソリューション事業の四半期ごとの業績推移
「HRソリューション事業」の四半期ごとの業績推移です。これを見ますと全体の業績推移と似た形になっています。第一四半期は前第四四半期より減少する傾向がありますが、その後売上が上がり、3年間で見ると右肩上がりで伸びています。営業利益は売上以上に波がありますが、それでも3年間で見ると右肩上がりです。平均すると営業利益率は10%程です。
IoTソリューション事業の四半期ごとの業績推移
「IoTソリューション事業」の四半期ごとの業績推移です。四半期ごとに波はありますが、全体を通すと売上高、営業利益ともに右肩上がりです。2021年第4四半期で業績が伸びていますが、これは飲食店向けテーブルトップオーダー端末や広告メディアサイネージ等の事業拡大が貢献したとのことです。平均すると営業利益率は24%程と高い利益率です。
MRソリューション事業の四半期ごとの業績推移
「MRソリューション事業」の四半期ごとの業績推移です。3つの事業で最も波があります。全体を通すと、売上高、営業利益ともに横ばいの様に見えます。平均すると営業利益率は22%程です。
2022年12月期の業績見通し
コロナ感染拡大の長期化による影響に加え、グループ全体としては現状堅調に推移しているが、成長期にある事業ということで、業績を見通すことが困難なため、公表されていません(2022年2月24日現在)。
中期経営計画
決算発表と同時に2026年を最終年度とする中期経営計画も発表されました。これによると2026年には2021年に対して売上高が2.3倍、営業利益が3.6倍になる計画です。平均成長率は売上高が17.6%、営業利益が29%にも達します。いずれの事業も伸ばす計画ですが、特にIoTソリューション事業を伸ばす計画になっています(平均成長率は売上高が24.2%、営業利益が30.9%)。
PER
現在(2022年2月24日)の株価からすると、PERは15倍ほどです(2022年の業績予想がないため、2021年実績で算定)。
株主還元
配当情報
2021年まで配当実績はありませんでした。2022年の業績予想がないため、2022年は分かりません。
優待情報
株主優待は「インパクトホールディングス・プレミアム優待倶楽部」のポイントが付与されます。初年度は500株で3,000ポイント、5,000株以上になりますと50,000ポイントになります。更に、2年継続保有で10%ポイントが割増しになります。株主優待にしては珍しく、株数が増えると優待も増加します。
関連銘柄
以前ご紹介したCLホールディングス(旧レッグス)も飲食関係のマーケティング支援を行っておりますので、ご参照くださいませ。
CLホールディングス(旧レッグス)の銘柄紹介はこちら
はーいーによるインパクトホールディングスの銘柄紹介は如何でしたでしょうか。インパクトホールディングスの銘柄分析や株式投資の参考にして頂ければと思います。
本投稿はあくまでインパクトホールディングスの銘柄紹介を目的としており、インパクトホールディングスへの株式投資の勧誘を目的とするものではありません。株式の売買につきましては、ご自身の判断、自己責任にて行なっていただきたく、お願い致します。
コメント